コーチングにおいて最も試されるのは、クライアントが目標を達成できなかったときです。このとき、コーチの姿勢がその後の変化を左右します。失敗を責めるのでも、見て見ぬふりをするのでもなく——そこでも「共感」が出発点になります。
目標を達成できなかったときの対話
例えば「週3回20分のウォーキング」を目標にしたクライアントが、1週間に1回しかできなかった場合、コーチはこんな問いかけをします。
- 「あなたの今週について、まず一緒に理解させてください」
- 「実際に歩いた日のことを教えてください」
- 「歩く前と後で、気持ちはどう変わりましたか?」
- 「残りの2回、何が障害になりましたか?」
このような対話の中から、クライアント自身が問題の原因に気づき、解決策を見つけていきます。例えば「古いスニーカーで足が痛かったから、新しいものを買った」という話が出てくることもあります。
小さな前進を見逃さない
この例では、クライアントは次の3つのことをすでに達成しています。
- 目標の一部(1回のウォーキング)を実行した
- 問題(靴の問題)を自分で特定した
- 解決策(新しい靴の購入)を自ら実行した
これらはすべて、前進の証です。コーチはこれを丁寧に認め、感謝し、「これからどこへ行きたいですか?」と尋ねることで、サイクルを次のステップへと進めます。
コーチ自身の準備が大切
効果的なコーチングを行うためには、コーチ自身がセッション前に心を整えることが重要です。深呼吸一つで、ペースを落とし、気持ちを落ち着かせ、目の前のクライアントに完全に集中できる状態を作ります。
COACHというニーモニックを常に心に持ち、マインドフルな状態でクライアントと向き合うことが、持続可能なコーチングの基盤となります。
共感で始まり、共感で終わる——このサイクルが、人の変化を支え続けます
チャプター2のブログ記事は以上です。コーチングの理論から実践まで、一連の流れを通してお伝えしてきました。次のチャプターも引き続きよろしくお願いいたします。



